はじめに:この記事の目的
数年前のこと、私は仕事のストレスが原因でメンタル不調になってしまい休職しました。
でも今は回復して職場復帰し、こうして当時を冷静に振り返れるようになっています。
この記事は、当時の体験を通じて「こういうサインが出ていたんだな」という気づきを共有し、無理をしすぎず早めに相談するきっかけになればと思い書きました。
決して「つらさを共有したい」というわけではありません。
病気のことを学べば学ぶほど、当時のことを客観的に見つめられるようになりました。
小さなサインに気づくだけで、回復までの道のりがぐっと短くなるかもしれません。
休職前に現れていた「心のサイン」
最初の異変は、ある日、帰り道で感じた違和感でした。

あれ…なんだか世界が白黒に見える、、、?
疲労が重なり、世界がモノクロのように色を失って見えたことがありました。
これは、うつの症状で見られる感覚のひとつだと後で知りました。
他にも、こんな症状がありました:
- 理由もなく涙がこぼれる
- 感情の波が激しく、イライラしたり落ち込んだり
- イヤな出来事をいつまでも引きずる
- 夜更かしが増え、眠るのが怖くなる

疲れていれば誰にでもこのくらいのことはあるよね?
今までだってあったし。。。
当時はそう思っていましたが、今思うとこれらは教科書に載っている典型的な「症状」でした。
休職前に現れていた「体のサイン」
心の変化に続いて、体にもサインが出ていました。
- 朝起きるのが本当に辛い
- 夜更かしがやめられない
- 歩くのが重く、ペースが遅くなる
- 頭痛やだるさが続く
- 注意力が落ちて、危ない場面が増える
これらもメンタル不調で現れる症状の特徴でした。
休職に至った経緯と決断
そんな日々が続き、まわりの人に「少し休んだほうがいい」と言われて、ようやく普通の状態ではないんだと気づきました。
病院で診断を受けて、休職することに。

休むなんて無責任なんじゃないか、、、
一度休職したらもう戻れないかもしれない、、、
当時はそんな葛藤もありましたが、あの時休まなければ、
今こうしてブログで体験談を書けるほどに回復するまでは至らなかったのではないかと思います。
リワークを通じて気づいたこと
休職中、リワークという復職支援のプログラムに参加しました。
そこで学んだのは「ここ最近の心身の不調は甘えじゃなくて、病気の症状なんだ」ということです。
さらに認知行動療法(CBT)を通じて、自分の状態を整理し、客観的に現象を捉えるスキルが身についてきました。
今、こうして客観的に当時を振り返れるのも、リワークで学んだスキルのおかげです。
うつ病は、脳の神経伝達物質の働きが低下して起こる医学的な疾患であり、「性格の問題」ではありません。
(厚生労働省「こころの耳」)
実際、厚生労働省はうつ病をがんや脳卒中、心筋梗塞、糖尿病と並び、「5大疾病」に指定しています。
つまり、私が経験した症状は、医学的に認められた病気のサインだったということがわかりました。
読者へのメッセージ:小さなサインに気づいてほしい
メンタル不調のサインは人によって違いますが、今回お話ししたのは私が経験した「ごく一例」です。
いつもと違うなと自分で感じる何かしらのサインが現れていたら、ためらわずに早めに医師や親しい人に相談してみてください。
会社に産業医や心の相談室などがある場合はそういったところに頼るのもいいと思います。
例えば…
✅ かかりつけの内科や心療内科に相談
✅ 産業医や上司に話してみる
✅ 家族や友人に「最近つらいんだ」と伝えてみる
喉が痛くなったり熱が出たりしたら内科で診てもらうのと同じように、
このような症状が出たら医師や心理士などの専門家に相談する、ということが日本でも一般的になるといいなと思います。
なお、厚生労働省の公式サイトでは、「以下のうち5つ以上(1か2を含む)が2週間以上続いたら専門家に相談を」とされています。
- 一日中続く悲しさ・憂うつ
- 以前は楽しめていたことへの興味や喜びの喪失
- 食欲の増減(減少または過食)
- 不眠または過眠
- イライラしやすくなるなど感情の不安定さ
- 疲れやすく、やる気が出ない
- 自分に価値がないと感じる罪責感
- 集中力低下や決断困難
- 「死にたい」「消えたい」といった希死念慮
出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/know/know_01.html
また、「体がだるい・頭痛・めまい・胃の不快感」などの身体症状が先に現れる場合もあります。
おわりに
この記事は、「壮絶な体験談」を書きたいわけではなく、誰かが自分の不調に気づくヒントになればと思い書きました。
わたしは休職したから回復できたわけですが、そもそもは休職せずに健康で働き続けられるのがベストです。
わたしは通院したことで、休職しなければならないほど健康を害する前に治療につなげること、またメンタル不調は予防することもできる、ということを知りました。

休職する1~2か月前に病院を受診していれば、休職は避けられたのかもしれない
わたしが今思うのは、
休職しなければならなくなる前に治療を始めることができたらよかった、ということ。
もう一つは、休職することになったら、可能であれば「リワーク」に通うことをおすすめしたいです。
とはいえ、都市部にはリワークセンターが比較的多くありますが、だれもが通いやすい場所にあるとは限りません。
その場合は、わたしのブログでご紹介するリワーク体験談やワークシートなどを活用して、セルフリワークをいっしょにできたらいいなと思いながらこのブログを運営しています。
他の記事では、リワークやCBTを通じてどのように回復していったのか、具体的な方法もご紹介していますので、ぜひ読んでいただけたらと思います。
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