はじめに:心の不調と同時にやってきた「お金の不安」
休職することになったとき、どこかでほっとした気持ちがある一方で、頭の片隅にずっとあったのは「お金の不安」でした。
収入が減ることはわかっていても、実際どんな生活になるのか、どれくらい減るのかは、想像がつきませんでした。
休職中は傷病手当金が支給されると聞いていましたが、初回の支給までは1〜2か月のタイムラグがあり、金額も給与の約7割程度。
当時は普通預金の残高を気にしながら生活し、買い物を控えるたびに小さなストレスを感じていました。
お金の不安は、心の不安をじわじわと増幅させる。
まさに、メンタル不調とお金の不安が表裏一体であることを痛感した時期でした。
NISA口座の存在が“心の支え”になった
そんな中でも、わたしがそこまで悲観せずにいられたのには理由があります。
それは、5年前からコツコツ続けていた旧NISAでのインデックス投資の存在でした。
毎月3万円ずつ積み立てていた資産が、少しずつ増えていたこと。
「いざとなれば、これを取り崩してもいい」と思えたこと。
そのことが、見えない将来への不安をやわらげてくれました。
最終的にそのお金を使うことはありませんでしたが、「備えがある」という安心感は、心の回復を支える大きな要素でした。
休職中に身をもって実感したのは、「お金の余裕は、心の余裕」だということです。
復職後に芽生えた、資産形成の意識
復職して再び給与が振り込まれるようになると、これまで当たり前に思っていたことへの感謝が芽生えました。
安定した収入があること、賞与があること。
以前なら、「なにを買おうかな」と考えていましたが、このお金をどう増やそうか、どう使えば満足度が高まるか、ということを真剣に考えるようになっていきました。
そして、休職中に感じたお金の不安をきっかけに、次のような行動を始めました。
- 不要な保険を解約し、固定費を見直す
- スマホキャリアを変更し、固定費を見直す
- クレジットカードや銀行口座を整理
- マネーフォワードMEで支出を“見える化”
- 企業型確定拠出年金やNISA口座の運用状況を再チェック
- 少額で高配当株への投資もスタート
これらは単なる節約ではなく、「自分の生活を整えるセルフケア」 の延長だと捉えています。
お金を管理することが、“心のリハビリ”の一部になっていった感覚です。
お金に対する“思い込み”を手放したら、行動が変わった
休職中にお金の不安を感じながら、どこかで「自分には資産形成なんてできない」と思っていました。
給料も高くないし、ファッションやコスメにお金を使うことが楽しみでもある。
だから、お金を増やす余裕なんてない──そんなふうに思い込んでいたのです。
でも、これも「認知のクセ」だったと後から気づきました。
認知行動療法で、より柔軟で健康的な認知に整えることについて学びましたが、
お金に対しても同じように、
「どうせ無理」「自分にはできない」という思い込みを抱いていたのだと思います。
お金の勉強を始めてみると、少額からでも投資ができること、
固定費を見直すだけでも貯金が増えることを知りました。
実際に行動してみると、「お金を増やすこと」よりも、
「自分でお金の流れをコントロールできるようになる」ことが心の安心につながると実感しました。
もともと大きなお金がなくても、少しずつ整えていけば結果はついてくる。
それに気づいたことで、“お金の不安”を少しずつ“お金の安心”へと変えられた気がします。
「お金の知識」は、メンタルヘルスの土台になる
メンタル不調を経験したことで、
心理面のセルフケアスキル(認知行動療法やアサーションなど)は確実に身につきました。
しかし、お金の不安が残っている限り、心の安心は揺らぎやすい──そう気づきました。
だからこそ、心の健康を保つためにも、お金のことを“自分で理解して整える力”が必要だと考えるようになりました。
家計管理や資産運用を通して、
自分の生活を自分の手でコントロールしているという実感が生まれます。
さらに、少しずつ育てている高配当株や副収入が「会社に縛られない生き方」という希望を持つ理由になっています。
それは“お金で自由を得る”というよりも、「生き方の選択肢を増やす安心感や自由」に近い感覚です。
この「自己効力感」こそ、メンタルを安定させる大切な要素だと日々実感しています。
おわりに:心とお金、どちらも「整える」生き方へ
休職を経て、認知行動療法などのスキルを身につけ、心の健康を保つ方法を学びました。
そして同時に、「お金の安心感」も自分で学び、整えることの大切さを知りました。
お金を整えることは、自分の今後の人生に真剣に向き合うこと。
まだまだ勉強中であり実践中なので、このブログで学びの進捗を共有していきます。
次回の記事では、実際にわたしが行った固定費の見直しやNISA活用の工夫についてもご紹介します。
メンタルケアと資産形成──どちらも、わたしたちの人生にとって大切なスキルになっています。





コメント