はじめに|傷病手当金や賞与支給など休職中のお金のこと
休職が現実的になってきたとき、一番の不安要素はお金の心配だと思います。
会社員の場合は、定期的な決まった金額の収入が途絶えてしまうので、
「生活はだいじょうぶだろうか」と、
体調が悪い上に経済的な不安まで抱えることになるケースが多いのではないでしょうか。
わたしも例にもれずそうでした。
この記事で伝えたい大切なポイントは、次の3つです:
- ✅ 傷病手当金は支給までにタイムラグがあるので、当面の生活費の計画が大切
- ✅ 賞与は支給されないこともあるため、過度な期待は禁物。就業規則で条件を確認しよう
- ✅ 備えがあることで、お金の不安に揺さぶられずに治療や復職に向き合える
有給が残っていなければ無給になるし、長期化すればボーナスにも影響があるかもしれない。
そうはいっても体調が一番大事とはわかっていても、
お金がなかったらもう終わりだと思ってしまいそうになりました。
この記事では、実際にわたしが経験した
「傷病手当金の仕組み」「賞与がどうなったか」「備えておいてよかったこと」
を中心に、休職~復職の期間に「入ってくるお金」についてまとめています。
傷病手当金とは?金額や申請の流れをやさしく解説
休職期間中の収入の柱になるのが「傷病手当金」です。
傷病手当金とは?
傷病手当金とは、会社員などが病気やケガで働けなくなったとき、健康保険から支給される生活保障の制度です。
業務外の病気やケガにより、連続して3日間仕事を休み、4日目以降も労務不能な状態が続いた場合に、標準報酬月額の約3分の2相当が支給されます。
傷病手当金の申請~支給スケジュール
わたしのケースでは、申請や入金のスケジュールにも特徴がありました。以下のような流れです:
- 約3か月に1度、会社から申請書が郵送で届く
- 自分で記入し、通院の際に主治医に記入してもらう
- 会社へ返送し、人事経由で申請
- 実際の入金は、遡って3か月分がまとめて振り込まれる
このペースでの申請は、「あれ?ちょっと間隔が長いな」と感じていたのですが、
あとからわかったのは、一般的には月1で申請できる会社が多いということ。
正直、できればそのほうがよかったな…と後になって思いました。
おそらく人事担当者の裁量だったのかな、とも感じています。
最初のうちは、この「タイムラグ」がかなり大きな不安要素でした。
すぐにお金が入るわけではないので、
最初の1~2か月は先の入金を見越して家計をやりくりする必要があります。
「なんとかなる」とわかっていても、
しんどい時期にこの不安を抱えるのは、なかなかつらかったです。
🔗傷病手当金についてさらに詳しく知りたい方へ
傷病手当金について制度の概要や計算方法、支給条件を詳しく確認したい場合は、
以下の公的ページが参考になります。
- 【全国健康保険協会(協会けんぽ)】
病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金) - 【厚生労働省】
傷病手当金の通算化について(制度改正のポイント) - 【日本生命(わかりやすい実務解説)】
傷病手当金とは?条件・金額・申請手順を解説(2025年版)
休職中・復職後の賞与はどうなる?確認しておきたい条件
復職が決まったとき、あるいは復職後にあらかじめ確認しておきたいのが、
賞与(ボーナス)がもらえるかどうかです。
賞与の支給は法律上の義務ではなく、会社ごとに支給条件が定められているため、
就業規則で確認することができます。
人事に直接聞くのが確実ですが、
聞きにくい場合は就業規則の「賞与」の項目を自分でチェックしてみましょう。
よくある支給条件の例:
- 評価期間に在籍していること
- 支給日に在籍していること
- 勤怠状況に大きな乱れがないこと など
わたしの場合は、
休職した年度はごく少額の「寸志」が支給されました
(休職中だったことを考えるとありがたかったです)。
しかし、復職した初年度は支給ゼロ。
これは正直、精神的にもけっこうダメージが大きかったです。
前回の記事では、
復職後の次年度に有休が付与されなかった話を紹介しましたが、
この賞与についても事前の予告なしで、支給日に給与明細が届かず
「ああ、今回は支給ないんだ…」とがっかりした記憶があります。
休職中に寸志が支給されたことで、「もしかしたら今回も少額でもあるのでは?」と、
少し期待してしまっていた分、落ち込みが大きかったのかもしれません。
人事担当者や上長から事前に説明があれば、心の準備もできたと思いますが、
わたしの会社ではそうしたフォローは基本的になし(笑)。
だからこそ、あいまいなことは自分で確認しておく、
そして心の平穏を保つために「そうなる可能性もある」と想定しておくことが大切だと感じました。
休職とお金の不安にどう備える?NISA・生活防衛資金の話
ここで少し、わたし自身の「備え」についてお話させてください。
わたしはコロナ禍のころ、外出も控えがちでお金を使う機会も減っていたことから、
それまで「いつかやってみよう」と思っていたNISA口座でのつみたて投資を始めました。
始めてから3~4年が経過していて、休職を迎えたときには、
数か月分の生活費に相当する金額が投資信託の口座に貯まっていました。
もちろん、
値動きのある金融商品なので慎重にはなりましたが、
「いざとなれば、これを取り崩せばなんとかなる」という安心感が、
当時のわたしの心の支えになっていました。
実際には、投資信託は取り崩さず、まずは手元の現金預金でやりくりしましたが、
「最悪のときには使える資産がある」という選択肢を持っていたことが、
精神的な安定につながったのをよく覚えています。
この経験をきっかけに、
今では資産運用を「コーピング(心の備え)」のひとつとして捉えるようになり、
資産形成について勉強するようになりました。
まとめ|休職中・復職後のお金の不安を軽くするには
休職中や復職直後は、体調を整えるだけで精一杯ですし、
むしろ休むことに専念するのがいちばんです。
それでも、
「収入はどうなるのか?」
「いくら入ってくるのか?」
というお金の不安が同時に心に浮かんでくるのも現実。
今回ご紹介したように、
- 傷病手当金は制度としてしっかり支えてくれるが、タイムラグがある
- 賞与は支給されない可能性もあり、期待しすぎると落差が大きい
- だからこそ、自分なりの備えや逃げ道があることが安心につながる
ということを、わたし自身が身をもって実感しました。
制度をきちんと理解しておくこと。
そして「いざというときの選択肢」や「備え」を持っておくこと。
この「備え」とは、直接的なお金、ということだけではなく、
現実的にこれから起こりうることを事前に確認して、心の準備をしておくことも含まれます。
体調が良くなれば、また働いて稼ぐことはできます。
休職中の一時的な経済的な不安はあるものの、
その場では、現実を受け止めつつやりくりするしかない、というのが実際のところではあります。
ここでご紹介したわたしの実体験が、その現実を知るきっかけになればと思います。
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