休職に入ってから、「毎日寝てばかりでいいのかな」「怠けているんじゃないか」と罪悪感に苛まれていませんか?
結論からお伝えすると、休職中の「寝てばかり」という状態は、決して怠けではありません。
むしろ、それは「回復のために必要な治療の過程」なのです。
私は休職初期、心理士の先生から「最初は寝れるだけ寝ていい、回復に必要な過程です」と言葉をかけてもらい、心が軽くなりました。
この記事では、私自身の休職~リワーク通所の体験談に基づき、
- 休職初期の過眠への向き合い方(寝てばかりでいい理由)
- 回復期に感じる焦燥感やぐるぐる思考を乗り越える方法
- 治療で学んだ「行動活性化」の取り入れ方
という、回復の過程に沿った「休職中の適切な過ごし方」について解説します。
休職中は寝てばかりと過眠は「うつの典型的な症状」

うつでは「過眠」や「無気力」はよくある症状です。脳が過度な疲労状態にあるため、体は睡眠によって脳を回復させようとしています。
私もそれを知らなかった頃は、昼頃まで寝ている自分に対して、「怠けているのでは」「意志が弱いのでは」と責めることがありました。でも、病気のことを知ってからは受け止め方が変わりました。
「症状だからこそ悩む必要はない」――このことを理解することが第一歩です。
心理士のアドバイス|急性期は「寝れるだけ寝ていい」
休職初期に心理士の先生から言われたのは、「最初のうちは寝れるだけ寝ていいんですよ。たくさん寝て体力を回復させましょう」という言葉でした。

上の図は、うつ病の予後をあらわしたものです。
うつの予後については、厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト【こころの耳】」で、以下のように説明されています。
わたし自身、「疲れているときは体が自然に眠りを求めているんだ」と理解してからは、過眠そのものに罪悪感を持たずにすむようになりました。実際にたくさん寝たことで、体が少しずつ楽になる実感があり、ネガティブな考えも徐々に減っていきました。
回復期に感じやすい焦燥感と「ぐるぐる思考」
回復してきたからといって自然に活動的になれるかと言うとそうではありません。
ふとしたときに「ぐるぐる思考(=反すう)」が始まって動けなくなったり、「やろうと思っていたことが結局できなかった」と落ち込んでしまうことも。
実際、「回復期」と言っても、治っていく経過で、良くなったり、悪くなったりという小さな波をもちながら、階段をゆっくりと1段ずつ上るように改善していきます(引用元:厚労省「こころの耳」)。
そんなときに役立つ考え方が「行動活性化」です。
行動活性化を利用して回復期の生活リズムを整える

急性期を抜けて回復期に入ったら、徐々に生活リズムの安定に取り組み始めましょう。そんなときに役立つのが「行動活性化」という考え方です。
つまり、ちょっと動いてみるとそれがスイッチになって他の活動もしやすくなる、というものです。
回復期の活動として、以下のような方法が一般的に推奨されています。
<回復期の過ごし方一例>
- 散歩をする
- 早起きを心掛け、睡眠リズムを整える
- 図書館で読書に集中する
まずはこれならできそうだなと思うことから始め、それができたらまた次へ、というように、一つずつ進めていくことがポイントです。一つ始めると自然と次の一歩が踏み出しやすくなる。これが「行動活性化」の効果です。
【回復期の過ごし方】休職中の体力づくりを知りたい方にはこちらの記事もおすすめです。
まとめ|休職中は「今の自分に合った過ごし方」で

休職中に「寝てばかりでいいのか」と多くの人が悩みますが、過眠はうつの典型的な症状であり、治療の一部と考えてよいです。
- 急性期はしっかり寝て休養をとる
- 回復期には少しずつ生活リズムを整え、小さな行動を試してみる
- 判断は自己流ではなく、専門家と一緒に行うと安心
今の自分の状態に合った過ごし方を受け入れることで、罪悪感や焦燥感から少し解放されて回復に一歩近づくことを願っています。
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