抗うつ薬の副作用で体重増加!心の葛藤と克服体験【私の記録】

うつの治療

抗うつ薬の副作用で体重増加!心の葛藤と克服体験【私の記録】

抗うつ薬の副作用で体重増加を経験しました。そのときの心の葛藤や克服した体験について書きたいと思います。

治療開始と抗うつ薬

通院がはじまって数週間経ったときから抗うつ薬が処方され、精神療法、薬物療法、認知行動療法という3つの柱による治療が始まりました。

※精神療法、薬物療法、認知行動療法の簡単な説明

精神療法: 専門家との対話で心の悩みや問題の解決を目指す治療法です。

薬物療法: 薬の力で心の病気や症状を和らげる治療法です。

認知行動療法: 考え方と行動に働きかけ、心の状態を改善する心理療法です。

抗うつ薬は、飲み始めは少量(半錠)から始まり、数週間後に1錠、そしてしばらく経つと規定量へと徐々に増えていき、その量を維持するようです。ネットで調べると、量を段階的に増やすのにはいくつかの重要な理由があることが分かりました。

抗うつ薬の量を徐々に増やす理由:

  • 副作用をできるだけ少なくするため
  • 薬の効果を慎重に確認するため
  • 体が少しずつ薬に慣れるのを助けるため
  • 薬に対する患者さんの不安を和らげるため

クリニックの先生からも、処方された量を指示されたタイミングでしっかりと飲み続けることが非常に重要だと念を押されました。自己判断で勝手に服用をやめたり、量を増やしたりしてはいけません。

実際、私もきちんと服用していましたが、一度だけ前日の夜に飲み忘れてしまったことがありました。すると次の日のお昼過ぎ頃、突然、心臓がドキドキして息苦しくなり、「一体どうしたんだろう!?」と焦りました。その時、昨晩薬を飲み忘れたことにようやく気づいたのです。この経験から、急に薬を飲まなくなると非常に辛い思いをすることが分かり、それ以来、絶対に忘れないように強く意識するようになりました。

副作用:予期せぬ体重増加という悩み

しかし、治療を進める中で、私にとって大きな問題となったのが、抗うつ薬の副作用による体重増加でした。副作用で体重が増加したことが大きな悩みでした。

私が服用していた抗うつ薬についてインターネットで調べると、

主な副作用として、眠気、口の渇き、倦怠感、便秘、体重増加、めまい、頭痛などが報告されています。

とのこと。

私の場合は、この中で眠気、口の渇き、便秘、そして体重増加が当てはまりました。現在は薬物療法は終了していますが、振り返ると、薬を服用していた期間は、普段と比べて異常なほど食欲が増していたと自覚しています。もともと胃腸が弱い私は、一定量を超えて食べるとすぐに体調を崩すのですが、薬を飲んでいた期間は、どれだけ食べてもお腹の調子が不安定になることがなく、まるで底なし沼のように食べ続けられたのです(笑)。

そして、体重増加は、単に「少し太った」というレベルではありませんでした。元々54キロほどだった体重が、なんとMAX62キロにまで増加してしまったのです。約8キロの増加です。人生でここまで急激に体重が増えたことがなかったので本当にショックだったしつらい気持ちでした。

体調を崩す前は、定期的にヨガをしていたこともあり、比較的太りにくい体質だったのですが、薬の副作用とはいえ、人生で最も重い体重を記録してしまい、驚きとともに大きなショックを受けました。「もう元の体型には戻れないのではないか…」という不安が頭をよぎり、悲しい気持ちにもなりました。

それまで気に入って履いていたパンツはどれもきつくなり、洋服を見に行っても、「どうせ私に合うサイズはないだろう」と、以前のように買い物を楽しむことができなくなっていました。

体重増加への葛藤と、治療への決意

この悩みをインターネットで調べると、「担当医に薬の変更を相談しましょう」とか「運動や食事のコントロールを心がけましょう」といったアドバイスが見つかりました。しかし、運動や食事のコントロールについては、試してみたもののほとんど効果を感じられませんでした。そこで、「薬の量が減った時に頑張ろう」と考え、無理なダイエットは一旦諦めることにしました。

先生に相談することも考えましたが、家族からは「薬はそのうち減るだろうし、今はまず体調を回復させることの方が大切なのではないか」とアドバイスを受けました。確かに、私自身、体重増加と治療の効果を天秤にかけた時、しっかりと体調が回復し、健康な生活に戻ることが最優先だと感じていました。先生のことも信頼していましたし、「先生が薬の量を減らしても大丈夫だと判断するまでは、治療に専念しよう」と心に決めました。

そう決めてからは、体重を減らすことよりも、少しでも体力を維持し、基礎代謝を下げないことを意識しました。具体的には、無理のない範囲で、一駅分多く歩いたり、自宅でスクワットをしたりする程度でしたが、**「いつか薬が減った時のために、できることをやっておこう」**と考えていました。また、筋肉量と基礎代謝を上げることを目標に、できる範囲で運動を取り入れていました。それまで自宅には体重計がなかったのですが、基礎代謝量や筋肉量、骨量などが計測できる高機能な体重計を購入し、運動を頑張った後に乗るのが、ささやかな楽しみになっていました。体重はすぐに減らなくても、筋肉量が増えていれば「まあ、いいか」と思うようにしていました。

待ち望んだ薬の減量、そして変化

薬の量についてですが、私は休職して7か月後に元の職場に復職しましたが、復職した時点でもまだ薬の量は最大のままでした。毎回の診察で、「そろそろ薬を減らしましょう」と先生から言われることを期待していましたが、なかなかその言葉は聞かれません。「まだかな、まだかな」と待ち続け、もう期待することを諦めかけた頃、ようやく先生から**「では、薬を一段階減らしてみましょうか」**と言われたのです!その時は本当に嬉しかったです。「これで、やっと体重を減らせる!」と希望が湧きました。薬の減量とともに、運動へのモチベーションが高まりました。

薬の量が減ると、不思議なほど運動への意欲が湧き上がり、その日からなかやまきんにくんのYouTubeチャンネルにある、自宅でできる世界一ラクな筋トレ動画を毎日見るようになりました。きんにくさんの明るい励ましのおかげで、楽しく続けることができました(笑)。毎日欠かさず、というわけではありませんでしたが、ほぼ毎晩、お風呂に入る前にきんにくんの動画を見ながら10分程度の運動をし、軽く汗をかくのが日課になりました。

そんな生活を続けていると、約5か月後には、体重が55キロ台まで戻っていたのです!!

この頃には、薬の処方も完全に終わっていたので、単純に薬を飲まなくなったことで異常な食欲が自然とおさまり、体重も減っていったのだと思います。しかし、毎日続けた筋トレの効果もある程度あったのだと信じています。

以前のお気に入りの服もまた着られるようになり、洋服を買う時も、以前ほどサイズを気にせずに済むようになったことで、心に引っかかっていたものが取れたように、晴れやかな気持ちで過ごせるようになりました。

太っていた時期は、「もしかしたら、この体型のまま変われないんじゃないか」と、不安で悲しい気持ちになることもありましたが、認知行動療法で学んだ問題解決の手法などを参考にしながら、必要以上に悲観的に考えすぎないように意識し、「今できること」「これからどうしていきたいか」ということを自分の中で整理できていたのかもしれません。

結論:焦らず、体と心の回復を第一に

私の経験から言えることは、抗うつ薬の副作用で体重が増加することはありますが、薬の量が減っていくにつれて、体も自然と元の状態に戻っていくことが多いのではないかということです。

もし今、同じように悩んでいる方がいたら、焦らず、まずは体と心の回復を第一に考えてほしいと思います。

この体験が、少しでも参考になれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました