はじめに|「復職=完全復活」と思われる不安
「復職前面談って正直、面倒…」「どうせ話しても伝わらないかも」
そう感じたのは、私が復職を目前に控えていたときのことでした。
主治医から「そろそろ復職しても大丈夫」という判断は出ていたけれど、体調が100%元通りになったわけではありません。
それでも職場の人たちはきっと、「復職する=もう元気になった」と思っているだろうな……。
そんなギャップに不安を抱えていました。
このとき私が心がけたのが、「自分の状態や希望を、きちんと伝える準備」です。
今回は、実際に私が復職前面談で実践し、効果を感じた
“アサーティブな伝え方”とその準備方法について紹介します。
復職前面談は「伝えるチャンス」

体力や生活リズムは戻ってきたけど、いざ復職のことを考えると不安、、、

まずは、面談の目的に沿って準備をして不安をやわらげましょう
面談の目的を知れば、不安が少し軽くなる
復職前面談は、ただの形式的な手続きではありません。
今後の働き方を左右する、大事な「対話の場」でもあります。
職場側が面談で確認したいのは、たとえば以下のようなことです:
企業側の目的
- 復職可否の判断 心身の状態が業務に耐えられるか、医師や産業医の意見をふまえて判断。
- 再休職の防止策の検討 無理のない業務量や支援体制を決定し、再発リスクを減らす。
- 業務内容や環境の調整 状況に応じた配属先や勤務形態の検討。
- 必要な配慮の共有 時短勤務や通院の調整など、あらかじめ共有しやすくなる。
- セルフケア支援 復職後のメンタル維持に向けたサポート。
(参考:https://service.firstcall.md/blog/58)
誤解されやすい2つのポイント
✅ 「復職=完全復活」ではない
✅ 配慮は“伝えないと伝わらない”

相手は人事なんだから言わなくてもなんとなくわかっているだろう、と思うかもしれませんが、そうとは限りません。
お互いに誤解を持ったまま復職することにならないよう、認識合わせをしましょう。
伝える内容を整理しておく
復職面談に備えて、伝えるべきことを事前に書き出しておくことが大切です。
頭の中だけで準備すると、当日うまく伝えられないこともあります。
伝えることリスト(例)
- 現在の体調・生活リズム(可能な範囲で)
- 不安に感じていること(人間関係・業務量など)
- 希望する配属先や働き方(例:短時間勤務の希望など)

💡準備のポイント💡
面談では無理にアピールする必要はありません。
事実を落ち着いて伝えることが一番大切なこと。
主治医や心理士さんと一緒に、自分の状態を客観的に確認しておくのもおすすめです。
アサーティブに伝えるとは?
伝えるべきことは整理できたけど、うまく伝えられるか不安に感じるのは自然なことです。
伝えることが準備できたら、どう伝えるか、についても準備していきましょう。
相手を責めず、自分の希望も伝えるコミュニケーション
「アサーティブ」とは、自分も相手も大切にする伝え方のこと。
たとえば、こんなふうに言い換えることができます:
- ×「絶対ムリです」 → ○「現時点では難しさを感じています」
- ×「配慮してください」 → ○「こういった配慮があると安心して働けます」
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“伝えすぎない”勇気も大事
復職前、クリニックの先生に言われて印象的だった言葉があります。
「聞かれたことにちゃんと答えればいい。聞かれていないことまで話さなくていいんですよ」
私は“誤解されたくない”という思いから、つい先回りして余計なことまで話してしまうクセがありました。
でも、それがかえって後悔の原因になったり、反すうを引き起こして気疲れを招いていたことにリワークを通して気づくことができました。
このことを意識するようになってからは、「必要なことを、必要なタイミングで伝える」というシンプルな姿勢が持てるようになり、自己肯定感にもつながりました。
不安を軽くする「台本づくり」
面談前には、話したいことを箇条書きや台本形式で整理しておくのがとても効果的です。
私の場合、リワークで受けたSST(ソーシャルスキルトレーニング)で、復職面談のシミュレーションを行いました。
- 面談でのやりとりを台本にまとめる
- 相手役とロールプレイして練習
- フィードバックをもらって改善
みんなの前でやるのはちょっと恥ずかしかったですが、現実に近い形で練習できることが、何よりの準備・練習になりました。
リワークに通っていない方も、主治医や家族に「こう伝えようと思うんだけど…」と相談してみるだけでもよいヒントが得られるはずです。
まとめ|面談は“自分の働き方”を整える一歩
復職前面談は、ただ「復帰のための確認」ではありません。
これからの自分の働き方を整える第一歩です。
アサーティブな伝え方と事前の準備があったからこそ、
- 復職前と後のギャップを小さくできる
- 「こうしておけばよかった」という後悔が減った
- 自分を大切にする意識が持てた
という変化がありました。
うまく話そうとしなくて大丈夫です。
大切なのは「自分の状況を整理して、必要なことを伝えること」。
そして、「言わない選択肢」もあると知っておくことです。
この体験談が、
復職の準備をされている方、会社でのコミュニケーションに不安を感じている方のヒントになればうれしいです。
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